順番は、「番号」ではなく「人」である
ここには、順番を待つ際の認識の仕方の違いがあった。
私は今まで、順番は「番号」だと思っていた。すでに私の前に3人がいれば、私は4番目。一人順番が来たなら、私は3番目に繰り上がる。
だが、フランス人は、そうは見ていない。
誰が自分の前にいて、誰が自分の後にいるのか。
その人たちは、どんな様子か。
どんな生活スタイルをしていそうで、余裕を持って待てそうか、もしくは急いでいそうか。
話しかけやすそうか。
何か困っていないだろうか……。
フランス人は順番を待つとき、自分が「何番目にいるのか」という「番号」ではなく、「どんな人たちがまわりにいるのか」という「人」で見ていたのだ。
私はこれに気づいてから、順番を待つ際には「番号」ではなく「人」を見ることに意識を置くようになった。
フランス人は、常に人を見て、人と出会えること、人と一緒に時間を過ごせることを喜んでいる。そしてその中で、ちょっとした優しさを見せて互いに笑顔になったり、ふと冗談を言い合ったりすることが大好きだ。
順番を待つ時間。ただひたすら数字が減ることのみに集中していても、つまらなく、時間を長く感じるだけだ。
どうせ待つなら、ちょっと心を元気にしてみよう。自分もまわりも幸せにする。また今日も、フランス人の楽しい人生の秘訣を見つけたな。


