所有者すら不明の空き家が増えている

右肩上がりの経済は“一億総中流”という、誰もが同じライフスタイルと価値観を共有できた。しかし、バブル崩壊前後からライフスタイルも価値観も多様化した。

“一億総中流”が完全に霧散した21世紀において、古き良き昭和のライフスタイル・価値観は消失し、新たな家族が郊外に位置するニュータンを積極的に選ぼうとする理由は見当たらなくなった。ニュータウンが荒廃してしまうのは、社会環境の変化を考えれば当然の帰結といえるだろう。

ニュータウンの「オールドタウン」化が相次いで指摘されるようになった頃から、生活インフラが維持できない限界集落化したニュータウンも現出する。そうした限界集落化したニュータウンは好事家の間で、「限界ニュータウン」とも呼ばれる。