それでも運動したほうがいい2つの理由
結論から言えば、運動は健康に良いです。
というのも現代人は「食べ過ぎ」だからです。この飽食の現代であれば、人間は、脳や臓器で使われるカロリーよりも、多くのカロリーを摂取してしまっています。
運動が健康に良い理由は、大別すると2つあります。
1つ目は炎症反応を抑制することです。炎症とは、体内に侵入した病原菌などを排除する免疫反応です。感染症にかかった時に疲れるのは、この炎症システムに多くのエネルギーを使って病原菌と戦い、人体を守っているからなのです。文字面とは裏腹に、いい反応です。
しかし、先ほども言ったように、人体には1日の消費カロリーを均そうとする働きがあります。短期的には脂肪として蓄えておけますが、長期的には、日常的に食べ過ぎている現代人の水準に合わせようと、人体が余分なカロリーを燃やそうとします。この余ったカロリーが、本来は必要のないところで炎症を引き起こすのです。燃料が有り余っていますからね。
なので、人体は余ったカロリーがあると感染されていない部位でも炎症を起こし、カロリーを消費しようとします。これを慢性炎症と言い、心疾患や糖尿病などの代謝疾患を引き起こします。
2つ目は生殖ホルモンレベルを下げられるからです。
生殖系の働きが抑えられることは、一般的に言えば良いことに分類されます。乳がんや前立腺がんといった、生殖系がんリスクを低下させられる、最も効果的な方法だからです。
昔は「ダラダラ過ごす=健康」だった
石器時代の200万年間、ヒトは慢性的に食料不足でした。ヒトは生き延びるために、少ない摂取エネルギー量を狩猟や生殖活動に優先的に使用し、それ以外の余暇の時間は極力、エネルギーを使用しないように最適化されたのです。
端的に言えば、ヒトは、筋トレをするようにはデザインされていません。だから筋トレなどが続かないのは自然であり、正常であると言えるでしょう。エネルギーの無駄遣いだと、石器時代に適応したままの身体が勘違いしているわけです。ダラダラ過ごすことが不健康な行為になったのは人類史ではごく最近であり、それ以前はダラダラ過ごすことこそが健康的な行為だったのです。
あなたが寝転がってこの本を読んでいるのは、ヒトとして正常なのです。良かったね。



