既存のファンコミュニティを政治化

もちろん、泉氏を取材した朝日新聞が「新党では『住民の負担減』『子ども・教育』、ITやAI(人工知能)を活用した『デジタル行政の推進』を重点政策に掲げる」と報じているように、同党が少子化対策しか扱わないわけではない。なお、重点公約は10月上旬に公表予定としている。

さて、そんなひろゆき氏と泉氏は、2023年に共著『少子化対策したら人も街も幸せになったって本当ですか?』(KADOKAWA)を出版。2025年5月22日には、泉氏の街頭演説会にひろゆき氏が駆け付け、同年6月19日には泉氏のYouTubeチャンネル「泉房穂の情熱チャンネル」にて対談の模様を公開している。新党につながる地ならしはあったのだ。

明石市長・泉房穂(当時)
明石市長・泉房穂(当時)(写真=農林水産省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

しかし、この新党の背後には、極めて現代的な構図があるように思える。従来であれば、中道改革連合がそうであったように、既存の集票組織を束ね新党をつくるという道筋が常套手段であった。が、現代の潮流は様相が異なる。一言でいえば、既存のファンコミュニティを政治化してしまうのである。