雇用機会均等法施行から40年
日本で男女雇用機会均等法が施行されたのは86年。この頃はまだ女性が「仕事か家庭か」の選択を迫られる状況でした。90年代になると女性の4年制大学への進学率が急伸したものの、その後すぐ「就職氷河期」がやってきます。
この頃、特に女性は非正規職に就かざるを得ない場合が多く、育児休業制度や時短勤務制度などもまだ整備されてはいませんでした。この時期に就職活動をした年代の女性には、経済的に不安、あるいは結婚や子育てを経ても仕事を続けられる制度がないといった状況から結婚や出産を先送りする人も多く、未婚率・無子率ともに高い水準となっています。
氷河期世代の女性が「無子化」
氷河期が終息した2000年代半ばには「仕事も家庭も」の女性が出始め、10年代以降は育児休業制度や時短勤務制度の利用が比較的容易になって、子育てしながら仕事を続ける母親も増えました。
ですが、このタイミングは、60〜70年代生まれの女性が結婚・出産するには遅すぎたのかもしれません。その結果のひとつが「75年生まれの女性の無子比率世界一」だと思います。この世代はベビーブームの中で誕生し、出生数が約190万人、女性の数も92万人いるのに、その大勢の彼女たちが子どもを産むチャンスを逃したのです。
では、そのさらに子ども世代に当たる女性はどうでしょうか。先にお話しした6月の厚労省の発表では、2025年の婚姻数は前年から下がっていません。今の若い女性の多くは両立支援制度が整っている企業を選びますし、大卒者を中心に正社員になる女性も増えて保育園にも入りやすくなっています。結婚・出産も選択しやすくはなりました。
氷河期ジュニアの母数は増えない
とはいえ、少子化がずっとつづいてきたわけですからそ、これから子を産む世代は母数自体がすでに少ない。少なくとも今後30年間、少子化が止まることはあり得ません。
その一方、団塊の世代などシニアは寿命を迎え、どんどん減っていくので、日本の人口も減り続けます。
企業の両立支援制度も、充実させたがゆえの問題が顕在化し始めています。この制度は本来、子育てをしながら職業能力を高め、ゆくゆくは責任あるポジションに就いて、会社や次に出産する人を支えてもらおうというものです。

