健康のために油は何を摂ればいいか。内科医の木内麻里さんは「鶏肉のもも肉は食べず、ささみや胸肉ばかり食べていると、脂質不足になる可能性がある。脂質を徹底的に減らすと、下痢気味になったり、消化力が低下したりする」という――。

※本稿は、木内麻里(著)、日比洋子(監修)『その食べ方は栄養を吸収してません』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

照り焼きチキン
写真=iStock.com/kaorinne
※写真はイメージです

肉の脂は避けなくても大丈夫

脂質には常温で固まる飽和脂肪酸と、固まらない不飽和脂肪酸があります。バターや牛脂、ラード(豚脂)などの動物性油脂は、飽和脂肪酸です。

肉などの動物性油脂は体に悪いと思われがち。肉の脂身を食べないようにしている人もいますが、飽和脂肪酸自体はそれほど悪いものではないので、食べても構いません。ただし豚バラ肉や、角煮の脂身の部分など、脂身が多い肉をあえてたくさん摂る必要はありません。

一方で、食欲のない人や、やせている人のなかには、脂肪分を極端に避けている人が見受けられます。

健康や美容に気を使っている人ほど、脂身の多い肉類を避ける傾向があり、鶏肉のもも肉は食べず、ささみや胸肉ばかり食べている、という人も。肉類の摂取がささみだけだと、たんぱく質はある程度摂れるかもしれませんが、脂質不足になる可能性があります。

脂質を徹底的に減らしているような人に多いのが、脂質の消化がうまくいかなくて下痢気味になっているケース。脂質を避けることで消化力が低下したり、脂溶性ビタミンも不足したりしてしまうので、脂質はある程度摂ったほうがいいのです。

何より、脂質の摂取は肌の潤いや弾力アップなどにもつながります。肉類を摂らないとたんぱく質不足にもつながり、肌はカサカサ、髪の毛はパサパサになるなど、美容にも悪影響を与えてしまいますよ。