家電買い替えの目安

「家庭用の電気料金は、儲けるための『値上げ』というより、燃料費調整額などの影響があり、どうしても『値上がり』が避けられません。

特に最近大きいのが、再エネ賦課金です。再エネ賦課金は、再生可能エネルギー普及のために国が課しており、今後も太陽光の普及促進が続く限り負担が続く見込みです」(中村さん、以下同)

国際情勢も不安定で化石燃料の価格は先が見通せない。円安も続いている。しばらくは電気料金の値上がりが避けられなさそうだ。となると、早期に電気代対策を打ちたいが、具体的にどうすればよいのか。まず目を向けたいのが、夏に使う機会が増えるエアコンや冷蔵庫だ。

もちろん、「エアコンの設定温度を1℃高く設定する」「冷蔵庫を詰め込み過ぎない」といった定番の節約もチリツモ的に効果はある。しかし、中村さんはそれ以上に、家電そのものの性能向上にも目を向けるべきだと指摘する。

中村さんによると、エアコンや冷蔵庫などは性能の向上が目覚ましく、購入から10年以上経過しているのであれば、省エネ家電に買い替えることで大きな効果が得られるという。

部屋に設置されたエアコン
写真=iStock.com/onurdongel
※写真はイメージです

家計を最も助ける冷蔵庫の節約術

「例えば、エアコンも10年前と最新の省エネタイプを比較すると約13%省エネで、電気代は年3630円ほど安くなります(※1)。冷蔵庫であれば、10年前と比較すると15~24%近く省エネとなり、年1490~2730 円程度電気代が抑えられます(※2)

特に冷蔵庫は真空断熱材などの性能が向上し、極限まで省エネ化されていますので、むしろ『最新の冷蔵庫を買えば、節電策は完了』と言っていいほどです」

※1 家電製品協会 2026年度版スマートライフおすすめBOOKより
※2 家電製品協会 2026年度版スマートライフおすすめBOOKより

つまり、今の省エネは「頑張る」ものではなく、「家電に頑張ってもらう」時代なのだ。我々はむしろ家電の省エネ性能をムダにすることなく、十分に生かすことが重要だという。

例えば、冷蔵庫では長年「開け閉めする回数を極力減らす」「冷気を逃さないためにビニールカーテンを付ける」といった節電対策が語られてきた。しかし、高い断熱性を兼ね備えている冷蔵庫なら、少し開ける時間がのびたところでそれほど大きな影響はない。むしろ、ゆっくりでも庫内を整理整頓し、フードロスを防ぐほうがよほど家計によほど優しい。