エアコンの買い替えは、どのタイミングですべきか。東京電力エナジーパートナー社員で、家電・住宅設備に詳しい「家電王」こと中村剛さんは「基準となるのは10年、そしてかかっている電気代だ。これに該当しないのであれば、買い替えるのは今でなくていい」という――。(第2回)
※原稿内の電気料金試算は31円/kWhで行っている(全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気料金目安単価)
エアコンを買い替えるべき人とは
この夏、エアコンが例年以上に売れている。
背景にあるのは「エアコン2027年問題」だ。2027年度から家庭用エアコンの省エネ基準が引き上げられるため、「低価格モデルが買えなくなるのでは」との見方が広がっている。
現在、低価格モデルは6万円前後から販売されているが、省エネエアコンは部屋の広さによるものの10~30万円とグッと価格が跳ね上がる。「今年のうちに買っておこう」と家電量販店へ駆け込む人が増えている。ある量販店では設置工事が数週間待ちになるケースもあるという。本当に今、慌てて買う必要があるのだろうか。
「今使っているエアコンに異常がなければ、焦って買い替える必要はありません」
こう話すのは、東京電力エナジーパートナーに在籍し、テレビ東京の「TVチャンピオン」のスーパー家電通選手権で優勝した「家電王」の中村剛さんだ。中村さんによると、今後エアコンが多少値上がりする可能性はあるものの、「低価格帯のエアコンが市場から消える」と考える必要はないという。
「正直、そこまで騒がなくてもいいと思っています。もちろん断言はできませんが、メーカーが下位モデルの省エネ性能を引き上げること自体は、それほど難しい話ではないはずです。さらに10年前と比べると、今はハイアールやニトリなどがエアコン市場に参入し、競争は激しくなっています。大手メーカーが高価格帯のモデルばかり販売すれば、シェアを奪われるだけでしょう。各社とも機能をシンプルに抑えながら、新しい基準を満たした低価格モデルを投入してくると考えています」(中村さん、以下同)


