SNS時代の嫉妬は「勘違い」だらけ

ところが、文明社会になって、一蓮托生の協力集団は失われてきました。よくも悪くも個人主義の社会になったのです。だから、自分がもらうはずの賞金を誰かが獲得してしまっても、くやしいけれど「後のまつり」です。

石川幹人『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』(サンマーク出版)
石川幹人『科学が解明した 悩んでもしょうがないことリスト』(サンマーク出版)

ただ、自分と一緒に活動して、たがいに助け合い、教え合ってきた仲間が賞金を獲得した場合は違います。賞金を獲得した人は、その仲間たちと賞金を分け合ったり、賞金をもとに「これまでの支援に感謝する会」を開いたりする必要があるのです。それをしないで「ひとり占め」をしたならば、嫉妬によって圧力をかけることには意義があります。またそれは、道徳的にも妥当な行為です。

ところが今日では、仲間ではない誰かが「一発当てた」といった成功談がSNSなどを通じてわかる時代です。ふだんからその人のSNSを見て「いいね」などと応援をしていると、仲間意識が生まれますが、自分だけの勝手な仲間意識です。そして、その人が成功したとなると、嫉妬が生まれてしまうのです。

こうした嫉妬は、勘違いです。仲間ではないので、再配分は行われません。文明の時代には、嫉妬の意義がある場面はなくなりつつあるのです。

【悩んでもしょうがないことリスト:嫉妬する】
・嫉妬は、資源の再配分をアピールするために起こる。
・文明社会では、仲間でない人にも嫉妬が発動する。
・SNS上の仲間意識は「勘違い」。本来、嫉妬するには値しない。
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