裸体に豹の毛皮を巻き付けて歌い踊る

「ブランスウィック」は、『禁色きんじき』に登場するゲイバー「ルドン」のモデルとなった店である。当時としては珍しく、一階から二階までガラス張りで、二階には、怪しげな南米風ムードがただよっていた。真紅のビロードのボックスには豹の毛皮がおかれ、ささやかな三階のフロアに通じる金の手摺てすりの階段が設けられていて、夜の帳がおりると、フロアショーが催された。

“ケリー”と呼ばれているマスターは、派手な背広を着て、コールマン髭を生やしたラテンの混血系らしい四十男だった。

ケリーは、明宏が応募してきたことをとても喜んだ。