頭の中の余白を活用する
ただ、大事なのは、学習とともに行うのが「どんなタスクか」という点です。
メールの返信や資料作成のように、頭をフル回転させる作業と同時にポッドキャストを聴こうとしても、どちらも中途半端になりやすいですし、注意が細切れになります。
一方で、毎日同じ道の通勤、食器洗い、洗濯物をたたむ、ゆっくり歩く、といった動きは、ほとんど自動運転に近い行動です。体は動いていても、頭の中には余白が残っています。その余白に、音声の情報がうまく入り込んでくれるのです。
読者の方の中にも、通勤中にニュース番組や教養番組を聴いていて、「あ、これ前に聴いた話だ」とふと気づく経験があるのではないでしょうか。
その瞬間、私たちは「学んだつもりはなかったのに、ちゃんと残っていた」自分の脳の働きに気づきます。ながら学習の強みは、この「つもりはなかったが、積もっていた」というところにあります。特に平日の夜は、新しく机に向かうエネルギーをひねり出すのが難しいからこそ、すでにやっている行動に、耳からの学びをそっと重ねるのが向いています。
考えなくてもできる行動と組み合わせる
もちろん、どんな状況でもながら学習が万能というわけではありません。交通量の多い交差点に差しかかったときや、慣れない道を運転するときは、まず安全が最優先です。難しい交渉のメールを書いているときや、細かい数字を扱う作業をしているときも、音声は一度止めたほうがよい場面が多いでしょう。
ポイントは、体の動きや作業の難しさが、ほとんど自動的なレベルかどうかという点です。考えなくてもできる行動と組み合わせるとき、ポッドキャスト学習は最も力を発揮します。
ながら時間をうまく使うと、学びの総量そのものが大きく変わります。家から駅まで歩く10分、電車に揺られる20分、夕食後の片づけにかける15分。単体ではあっという間の時間ですが、1週間積み重ねると数時間になります。
