自分のペースでインプットできるかが大事

読みのほうが有利になりやすいのは、読むときは自分のペースで戻ったり止まったりできるのに対して、聴くときは音声のペースに合わせざるをえない場面が多いからだと考えられています。

ここから分かるのは、「文字か音声か」という形式そのものよりも、「どれだけ集中して内容を追えたか」「自分のペースで調整できたか」といった条件のほうが、重要だということです。

地下鉄でイヤホンをしている女性
写真=iStock.com/martin-dm
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逆に言えば、通勤電車の中でポッドキャストを聴く、家事をしながら講義音声を流すといった場面でも、あまり高度なながら作業になりすぎなければ、しっかり学びの時間として機能しうるということでもあります。

体力がない日は「耳だけモード」で

もちろん、細かい図表を見比べるような学習や、数式を追うような場面では、文字情報のほうが向いていることも多いです。

ただ、「疲れていて、どうしても紙の本を開く気力が出ない日」に限定するなら、オーディオ学習はかなり頼もしい味方になります。ソファで横になったまま目を閉じていても、耳から入った言葉は、きちんと脳の理解システムに届いてくれます。

一日の終わり、スマホを手にだらだらと動画を眺めている時間を少しだけ音声コンテンツに置き換えてみる。

それだけで、「今日は何もできなかった」という自己嫌悪が、「今日は聴くだけ勉強を1コマこなした」に変わります。

この差は、小さく見えて、日々の自己肯定感にはかなり大きく響きます。

完璧な学習環境が整ったときだけ勉強しようとするのではなく、体力がない日のための「耳だけモード」を自分の中の正式なメニューとして認めてしまうのもいいでしょう。読む余力がない日も、耳はちゃんと働いてくれます。

その事実を知っているだけで、学びの扉はずっと開きやすくなります。