ワタミがサブウェイから選ばれた理由

渡邉美樹氏によると、もともとアメリカのサブウェイ本社が日本のマスターフランチャイズ相手を探していたところから話は始まったという。サブウェイはマスターフランチャイズで世界展開しているので、むしろこれまでの日本でのやり方がイレギュラーだったわけだ。

「何社か名乗りを上げた中で、われわれが決まりました。一番の決め手となったのは、やはりワタミファームの運営。サブウェイは野菜をとても大事にしているので、有機農業で30年近く野菜を作ってきた実績が評価されたのだと思います。

もう一つは、われわれが日本で27年間運営しているTGIフライデーズ。アメリカ本社の社長がサブウェイの社長に連絡し、これまで一つもトラブルなく、誠実にビジネスをしている、組むならこんないい会社はない、と伝えたと聞いています」

ワタミ会長兼社長CEO 渡邉美樹氏
撮影=西田香織

「目標1兆円」にはファストフードが必要

一方、ワタミがサブウェイの運営に手を挙げたのは、将来的にグループ事業収益を1兆円規模に引き上げたいという目標があるためだ。前段階として2034年に1000億円を目指している。

「今の居酒屋や焼肉事業だけでは目指す規模には到達できません。そうなると必要なのはファストフード。将来的には、マクドナルドやスターバックスのような全国規模のチェーンに育てていかなければならないと考えています。

実際にアメリカの主要なチェーン店を当たってみましたが、多くがハンバーガーなんですね。しかし、日本ではすでに競争が激しく、同じ土俵で勝負することに大きな魅力は感じませんでした。そうした中でサブウェイの話があった。サンドイッチというまったく違う世界で展開できる、それが大きな理由です」

2026年4月末現在で232店舗となっているが、グループ収益1兆円を実現するためには、マクドナルドの3000店舗まで追いつく必要があるという。