酩酊したまま診察室に現れた医者
「イチゲンさん」の患者さんが相手ですから、対応する医者も自分が担当という意識がありません。院長、副院長も常駐しないことが多く、非常勤ドクターのみで対応している病院やクリニックもあるようです。
もちろん、志の高い非常勤ドクターがしっかりやっている場合もありますが、医者のレベルにばらつきがあるのも事実です。
私が実際に体験したり、親しい友人から聞いたりした中には、こんな困った医者がいました。
・食欲不振の患者さんに「2、3日食べなくても死なないよ」と言い放つ。
・診察室のドアを開けっぱなしで患者さんの個人情報をしゃべる。
さらに極端な例では、飲酒をして酩酊状態で診療し、スタッフに気づかれて自らが点滴を受けた小児科医もいました。さすがに、その後病院への出入り禁止になったそうですが、このような耳を疑うような行動を取る「大ハズレ」の医者が実在するのです。
もちろんコンビニ化されたすべての病院が悪いわけではないですし、高い志を持って働いている医者もたくさんいます。
思うに、患者さん本位でコンビニ化する病院と、利益を追求してコンビニ化する病院が二極化しているのかもしれません。
日曜に子供の風邪を診るだけで1万8000円
中でもコンビニ化が顕著なのは、小児科クリニックです。
お子さんはいつ具合が悪くなるか分かりません。休日や夜間に受診できるのは便利でしょう。しかし、小児科にコンビニ化が多いのは、ひと言で言うと、“おいしい”からです。
現在、小児科は減少傾向にあります。それに歯止めをかけようと、厚生労働省は小児科の夜間診療や休日診療の診療報酬を引き上げたのです。本来、この加算の要である「地域連携小児休日夜間診療料」は、地方の公立病院やこども医療センターなどの「入院が可能な小児救急」を守るという崇高な目的で導入されました。しかしながら、最近では都心部の入院施設を持たないクリニックでこの加算を算定することが可能になっています。
例えば、日曜日や祝日に6歳未満の小児の風邪を診察したら、診療報酬で前述の「地域連携小児休日夜間診療料」などを含めて約1800点(金額にすると1万8千円)の報酬です。
半日で30人のお子さんを診察したら、50万円以上の売上を確保することができます(ただし、令和8年度の診療報酬改定で、院内トリアージ実施料300点〈時間外、休日〉が削除され、算定上の利点は減少しました)。

