「集中型」「分散型」「折半型」を比較
税金・社会保険・扶養の壁も大切ですが、共働き世帯にとっては収入源の分散も重要です。同じ世帯年収1000万円でも、夫婦のどちらがいくら稼ぐかによって、手取りが変わることがあります。
日本の所得税は個人ごとに計算され、所得が高いほど税率が上がる累進課税です。そのため、1人に収入が集中すると高い税率がかかりやすくなります。一方、夫婦で収入を分けると、それぞれの所得が抑えられ、税負担が平準化されやすくなります。
世帯年収1000万円を例に、3つの稼ぎ方を比べてみましょう(図表2)。
シミュレーションの条件
収入:給与所得のみの会社員世帯(夫婦とも40〜65歳未満)
ボーナス:年収の10%(年2回)。ただし、年収250万円以下はボーナスなし
家族構成:夫婦+16歳未満の子ども1人
社会保険:協会けんぽ(東京)の健康保険・介護保険、厚生年金、雇用保険(一般)に加入
所得控除:給与所得控除、社会保険料控除、基礎控除のみ。ただし、集中型のみ配偶者控除を考慮
個人住民税:比較のため本年度の年収をもとに概算。所得割10%+均等割5000円で計算し、調整控除は考慮しない
その他条件:住宅ローン控除、ふるさと納税などの税額控除は考慮しない
収入:給与所得のみの会社員世帯(夫婦とも40〜65歳未満)
ボーナス:年収の10%(年2回)。ただし、年収250万円以下はボーナスなし
家族構成:夫婦+16歳未満の子ども1人
社会保険:協会けんぽ(東京)の健康保険・介護保険、厚生年金、雇用保険(一般)に加入
所得控除:給与所得控除、社会保険料控除、基礎控除のみ。ただし、集中型のみ配偶者控除を考慮
個人住民税:比較のため本年度の年収をもとに概算。所得割10%+均等割5000円で計算し、調整控除は考慮しない
その他条件:住宅ローン控除、ふるさと納税などの税額控除は考慮しない
※家族構成、加入する社会保険、住んでいる自治体、税額控除の有無などによって、実際の手取りは変わる
世帯年収800万円前後でも同じ傾向
あくまで一定の条件を置いた概算ですが、夫1人が1000万円を稼ぐ「集中型」は世帯の手取りが約730万円。一方、夫婦で500万円ずつ稼ぐ「折半型」は約780万円と、約50万円多くなる結果になりました。特別な節税ではなく、夫婦の稼ぎ方のバランスによって生まれる差です。
世帯年収800万円前後でも同じ傾向が見られ、一定の前提では、集中型より分散型・折半型の方が、年間で20万円以上手取りが多くなる結果でした。
「夫だけが稼ぐ」のか、「夫婦で稼ぐ」のか。その違いも、家計の手取りに影響します。扶養内に収めるかどうかだけではなく、夫婦でどう収入をつくっていくのかも、これからの時代には大切な視点です。

