2年連続で欠席した中国国防相
今回の会議において、中国側は非常に興味深い動きを示した。当然、国防相を派遣してくると思われていたが、そうではなかったのである。
中国の董軍国防相は2年連続で欠席した。それに代わり、国防大学の孟祥青教授が団長として訪問団を率いる形をとった。
孟教授は、肩書の上では人民解放軍少将である。しかし、軍の現場で陣頭指揮を執っているわけではなく、どちらかといえば研究という学者の立場に軸足を置いている人物である。
とはいえ、この孟教授は中国国内ではかなり有名な人物である。たびたび中国のメディアに登場し、いわゆる「戦狼外交」(編集部注:中国共産党に批判的な他国に対する攻撃的、報復的な外交姿勢のこと。中国のヒット映画『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』にちなんで名づけられた)を体現するかのように、敵対国に対して非常に激しく厳しい論調で非難を浴びせている。CCTV(中国中央電視台)などにもよく出演しており、中国では比較的知名度が高いと言える。
日本を「新型軍国主義」と批判
孟教授はスピーチのなかで日本の近年の防衛政策に対して批判を展開した。日本が防衛費を増額し、防衛装備の拡充を進めていることなどを挙げ、「戦後の平和主義からの危険な逸脱である」と糾弾したのである。
日本のこうした一連の動きを「新型軍国主義」という強い言葉を用いてレッテル貼りし、国際社会に対して日本への警戒を呼びかけたのである。
この中国側の主張を受け、毅然とした態度でマイクを握ったのが小泉進次郎防衛大臣であった。
小泉進次郎防衛大臣は、次のような発言をした。
「核兵器と戦略爆撃機を大量に保有する国が、そのいずれも持たない日本を、『新型軍国主義』と呼んでいるとしたら、おかしいと思いませんか?」
参加者の誰もが、この言葉が中国に向けられたものであると一目で分かるはずである。中国に対して猛烈な批判を加えた小泉防衛大臣のこの発言は、日本国内でも一部紹介され、大きな称賛を集めている。


