いい脂質を摂らないと体はボロボロになる
私たちの体は、約37兆個もの細胞からなっているといわれています。これら細胞は、日々新しく入れ替わっています。
その細胞の膜の原料となるのが脂質です。そのため、脂質をしっかり摂らないと、体はボロボロになってしまいます。
ところが、「脂質はカロリーが高いから太る」と考えている人が多く、脂質を避けている分、糖質の過剰摂取に陥っています。これは、まったく間違った考えなのです。
私たちを太らせるのは、脂質ではなく糖質です。
炭水化物(糖質)は、消化されブドウ糖に分解されます。そのブドウ糖が小腸から血液中に吸収されると、血糖値が上がっていきます。このとき、血糖値が上がりすぎないようにインスリンというホルモンが分泌され、ブドウ糖を処理してくれます。
どのように処理するかというと、最初はグリコーゲンに変換して肝臓や筋肉などに蓄えます。それでも余ってしまったブドウ糖は、中性脂肪に換えられ脂肪細胞に貯蔵されます。これが太るメカニズムです。
つまり、糖質を摂らなければ、私たちは太ったりしないのです。
だから、安心して、もっと脂質を摂りましょう。
老化を押し進める脂質、くい止める脂質
とはいえ、脂質の「質」は重要です。なにしろ、脂質は細胞の膜の原料になるほど重要な働きをするのですから。
脂質について、単純に「固形の油脂ではなく、液体の油脂がいい」と考えている人がいます。たとえば、「ラードやバターより、サラダ油がいい」と思い込んでいるのです。
しかし、サラダ油は、人工的につくられたもので「トランス脂肪酸」という悪性の物質をたくさん含んでいます。トランス脂肪酸は非常に体に悪く、欧米では厳しく規制されています。
一方で、バターは牛乳から抽出した乳脂肪を攪拌凝縮してつくられた自然の動物性油脂で、多少のトランス脂肪酸を含むものの、サラダ油よりはるかに体にいいのです。
なお、マーガリンやショートニングは、見た目はバターに似た固形ですが、コーン油などの植物性油脂に添加物を入れて固めた不自然な加工食品で、大量のトランス脂肪酸を含んでいます。さらに、今は、アマニ油、エゴマ油など健康にいいといわれる油脂がいろいろ出回っています。

