年齢を重ねても若々しい人は何が違うか。元・長尾クリニック院長の長尾和宏さんは「皮膚科や美容医療の分野では、日光に当たるのは避けるべき行為とされている。ただし、それでは現代日本人の炭水化物過多→肥満→糖尿病→認知症という流れが強まる恐れがある」という――。

※本稿は、長尾和宏『歩く人はボケない 町医者30年の結論』(PHP新書)の一部を再編集したものです。

日焼け止めローションのボトルを持つサングラスをかけた若い女性
写真=iStock.com/Jovanmandic
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24時間いつでも炭水化物を買えるコンビニの罠

私たちの食生活は、80年前と大きく変わりました。

戦前戦後の貧しい時代には、日本人は、コメを食べられず、イモ類を食べていました。少しずつ豊かになりコメも食べられるようになりましたが、雑穀が交ざったものでした。それは血糖の急上昇と急降下、すなわち血糖値スパイクを和らげてくれていました。

その後の経済発展のおかげで白米を食べられるようになりましたが、血糖値スパイクを1日3回繰り返すことになりました。また食の欧米化でパン、パスタなども食べるようになり、炭水化物の摂取量が増えてきました。

そもそもなぜ炭水化物の割合が多いと糖尿病、そして認知症になるのでしょうか。

認知症とは、インスリンの働きが低下して脳細胞にブドウ糖が入りにくい状態です。それを脳細胞が自覚すると脳が我慢できなくなり、知らぬ間にブドウ糖を摂ってしまいます。タバコによるニコチン依存症と同じように、脳細胞がブドウ糖依存症になっている状態が認知症です。

タバコを吸うとニコチンが脳に届き、脳内にドーパミンという快楽物質が放出され、幸せな気分になります。ニコチンは脳に対する報酬なので報酬系回路と呼ばれます。

いったん脳の中にそのような回路ができると、報酬がなくなると我慢できなくなってしまいます。それが依存症と呼ぶ意味です。

ブドウ糖も同じです。ブドウ糖による報酬系回路ができて、ブドウ糖依存症になる人がいます。コンビニの普及で24時間いつでも炭水化物を買える環境になり、安易にブドウ糖を補給できるようになりました。

その結果、ブドウ糖依存症の人が増えました。糖尿病患者が増え、認知症患者が増えている一因と考えられます。