NGワード「検討する」を具体化する
タスクを分解する際には避けるべき言葉があります。これらは一見すると動詞のようですが、実際には具体的な行動を表していないため、アクション動詞としては不適切です。代表的なNGワードとして「検討」「調査」「調整」を詳しく見てみましょう。
「検討する」は、仕事の現場で最もよく使われるあいまいな表現の1つです。広辞苑によれば、検討とは「調べたずねること」となっています。実際のビジネスシーンではどのような行動を指しているのでしょうか?
「○○について検討しておいて」と言われて、本当に「調べて考える」だけで終わりでしょうか? もちろん、そんなことはありませんよね。後日「あれ、どうなった?」と聞かれて、「調べて考えました!」と答えたら、明らかに期待とのズレが生じるでしょう。
検討の結果として、何らかのアウトプットが期待されているはずです。
・メリット・デメリットを整理し、推奨案を1つ選ぶ
・関係者の意見を聞き、合意形成のための資料を準備する
・実施可能性を調査し、スケジュール案を作成する
つまり、「検討する」という言葉の裏には、具体的な作業が隠れているのです。それを最初から明確にしておけば、途中で立ち止まることなく、一直線にゴールに向かうことができます。
時間ロスを生む「調査する」の罠
「調査する」も同様に時間ロスを生む表現です。「○○について調べる」というタスクは、アクション動詞で書かれているように見えますが、実際にはまだ不十分です。調査を実行しようとすると、次々と疑問が生まれます。
・どの程度の深さまで調査するのか
・どのような観点から調査するのか
・調査結果をどのような形でまとめるのか
これらが明確になっていない限り、効率的な調査はできません。
さらに問題なのは、「調査」というあいまいなタスクだと、必要以上に深く調べてしまうリスクがあることです。たたき台の段階では詳細な調査は不要なのに、「調査」という言葉につられて完璧な調査をしようとしてしまい、膨大な時間を浪費することになります。
「市場調査する」を「業界団体のウェブサイトから最新の市場規模データを収集し、過去3年の推移表を作成する」、「競合調査する」を「主要競合3社の製品ページを確認し、価格・機能比較表をエクセルで作成する」と具体化すれば、どこまで調べればいいかが明確になり、効率的に作業を進めることができます。


