仕事のデキる人はどこが違うのか。経営アドバイザーの萩原雅裕さんは「タスクを『誰が見ても何をすべきかがわかる』レベルまで具体化している。あいまいな表現は時間ロスを生むので避けたほうがいい」という――。
※本稿は、萩原雅裕『たたき台の教科書』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。
タスクを名詞で書いてはいけない
あなたが急に体調を崩して休むことになったとき、同僚にたたき台作りを引き継がなければならない状況を想像してみてください。「資料作成」というタスクしか残っていなければ、引き継ぎを受けた同僚は「どんな資料を作ればいいの?」「どこまで詳しく?」「どんな形式で?」と、多くの質問をしなければなりません。
しかし、「売上データをエクセルで整理し、前年同期比較表を作成する」というアクション動詞のタスクであれば、引き継ぎを受けた同僚もすぐに作業に取り掛かることができます。質問や確認のための時間が不要になり、作業効率が大幅に向上します。
これは自分自身の作業においても同様です。アクション動詞で書かれたタスクは、まさに「見た瞬間に実行できる指示書」のような役割を果たします。この明確さこそが、たたき台作りのスピードアップを実現する重要な技術なのです。
アクション動詞でタスクを具体化していくと、当初想定していたよりもタスクの数が増えることがよくあります。やることが増えた気がしてウンザリしたり、「ここまでできるだろうか」と不安になったりするかもしれません。
ですが、冷静に考えてみると、「たたき台を作る」という仕事を分解しただけですから、これらのタスクはもともと「やる必要があった作業」なのです。一見すると、やることが増えたように感じたとしても、実際には「増えた」わけではなく、「見える化」されただけです。

