時間とカネを駆使した「香港の中国化」
香港返還以後、中国政府は「一国二制度」の枠組みを維持しつつも、香港人に対する中国人としてのアイデンティティの強化を目指してきた。
2004年の国慶節には、初めて香港のテレビ局で中国国歌が生放送され、普通語(標準中国語)教育や中国史教育などを通じた「愛国主義教育」が推進された。こうした政策は、経済的自由を認めながらも、国家への帰属意識を高めることを目的としていた。
この背後には、経済的利益を通じて政治的統合を実現しようとする戦略がある。すなわち、豊かさや繁栄を享受することで、香港や台湾の住民が自発的に中国との統一を受け入れるようになるという「経済統合先行論」である。
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