永住権へと続く特定技能制度の「設計」

ここで、日本側の制度を改めて確認しておく必要がある。

現行の特定技能制度は、二つのカテゴリーに分かれている。

特定技能1号は業種別に受入上限数が設けられており、在留期間の上限は通算5年、家族帯同は認められていない。

特定技能2号は異なる。数値上限なし。在留期間の更新に上限なし。家族帯同可。そして永住権の申請資格を得る道が開かれている。

これは「抜け穴」ではない。

そういう設計になっているのだ。

さらに、2024年に成立した育成就労制度が加わった。技能実習制度の実質的な後継であり、3年間の「育成」を経て特定技能1号へ移行するルートが整備されている。

整理すると、こうなる。

育成就労(3年)→ 特定技能1号(最大5年)→ 特定技能2号(無期限・家族帯同)→ 永住権

低技能労働者を大量に受け入れ、段階的に定住させ、最終的に永住を認める。上限のない経路が、制度の中核に存在している。

海外へ「出稼ぎ」に行く日本の若者たち

日本の治安の良さは、長年、国際社会における日本のブランドの一部であった。

しかし、欧州の先例は何を示しているか。バングラデシュを含む大量移民を受け入れた国々で、今、社会の性格が急激に変化している。

移民の流入そのものが犯罪を必然的に増やすと断定することは適切ではない。しかし、国内の不安定要因を多く抱える国(第三世界)から、30万人、さらに将来的には数百万人規模の流入が制度上許容される。その担い手が定住し、家族を呼び寄せ、やがて永住する。

日本が守ってきた社会の安全と秩序が、静かに、しかし確実に変容し、不可逆的に失われてしまうのは必然だ。

これほど深刻な問題が進行する一方で、日本国内では別の危機が静かに進行している。

かつて、オーストラリアへのワーキングホリデーは若者の「夢」であった。今や「出稼ぎ」である。

円安と国内賃金の低迷が相まって、日本よりもオーストラリアの農場や飲食店で働いたほうが稼げる時代になった。国内では奨学金の返済が重くのしかかり、結婚を諦め、子供を持てない若者が増えている。

そして最も象徴的な事態が、海外での出稼ぎ売春である。