大衆魚・青魚の流通にも支障来す

こうした状況下で、首都圏の台所である東京・豊洲市場では、燃油高に伴う発泡スチロールや魚の保冷シート、「パーチ」と呼ばれる魚に被せるビニールシートなどさまざまな資材の値上がりが、魚の入荷に影響を及ぼし始めた。

じわじわ上昇してきた鮮魚用の発泡スチロールの価格が、同市場では5月1日からさらに30%値上がりすることになった。仲卸によると、鮮魚5キロ入りの標準的スチロール箱の値段は1箱500円ほど。氷やシート、運賃などを含めると、漁港から運ばれるアジやサバなど1箱当たり800円ほどの固定経費が必要という。

これに対し、例えば今春、石川や富山県などで豊漁となったイワシの卸値は1箱2000円以下。同市場で取引されれば関係業者への手数料なども必要となり、出荷元である産地側の利益は一層少なくなる。経費が圧迫し「単価の安いイワシなどの大衆魚は、豊洲に呼びづらい環境になっている」と卸会社の競り人は打ち明ける。

サンマやスルメイカ、サケなどの大衆魚は不漁続きだ。ただ、イワシやアジ、サバなどはたくさん獲れることがある。豊漁なら安く味わえそうなものだが、燃油高の煽りを受け、流通が滞ってしまう可能性が高い。魚の生産・取引は、しばらく燃油高の影響を受け続けることになりそうだ。

豊洲市場では発泡スチロール入りの鮮魚が大量に取引されている
筆者提供
豊洲市場では発泡スチロール入りの鮮魚が大量に取引されている
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