ほとんどはパート・バイト

一般的に60歳以上の再就職は難しいといわれるが、アラ古希世代はなおさらだろう。働きたいが働いていない人の働いていない理由では「自分に合う仕事が見つからなかった・採用されなかったから」が最も多く29.6%となっている。

実際に働いている人の雇用形態は

「パート・アルバイト」41.0%
「自営業・自由業」18.4%
「正社員」13.5%
「契約社員」12.1%

となっている。

働いている人の労働時間は、

「週40時間以上」(フルタイム)10.4%
「週10~19時間」8.5%
「週30~39時間」7.1%
「週20~29時間」6.8%

となっている。

アラ古希世代を正社員で雇うところはほとんどなく、この「正社員」にしても65歳まで勤務していた会社で継続して働いている人が多いのではないだろうか。

しかも雇用形態で最も多いパート・アルバイトの賃金は一般的に低く、決して高収入を望めない。

「正社員として雇ってくれなかった」

実際に契約社員として働いている鈴木龍二さん(仮名・66歳)はこう嘆く。

「60歳以降も契約社員として働いていますが、65歳を過ぎたら、よくて6カ月、3カ月契約になりました。しかも1つの会社の契約期間が終了すると、次の契約が決まるまでに数カ月のブランクがあり、その間をわずかの貯金で食いつなぐしかありません。今後の生活をどうしていくのかが一番の悩みです」

実は鈴木さんは50代後半で外資系企業を退職。人材紹介会社を通じて次の転職先を探したが、正社員として雇ってくれるところはなかったという。

それまで外資系の銀行、半導体、マーケティング企業などの人事担当として10社以上をわたり歩いてきた。

正社員時代の最後の年収は固定年俸1600万円プラスボーナス400万円の2000万円。銀行時代は2400万円だった。60歳以降も外資系企業の人事担当としてプロジェクトベースでの1年契約の社員として働き、年収は2000万円を維持していた。

「人事制度変更にともなう海外拠点での説明会や、グローバル規模のトレーニングの実施業務で、ドイツ、イタリア、イギリス、ポルトガルをはじめアジア各地に出張しました。嫌なこともいろいろありましたが、仕事自体はおもしろかったと思います」

人事というキャリアを活かし、年収2000万円を稼いでいたというから同世代の中でもかなり待遇は高かったと言える。65歳を過ぎてからは3~6カ月と契約期間は短くなったものの、外資系企業の人事業務に携わり、月収100万円の収入を得ている。