「ドナルド―サナエ」は盤石ではない
哀しいのは、米中首脳会談の成り行きを、高市氏はただ見ているしかできないという点だ。
政府は、トランプに訪中に合わせて日本への立ち寄りを求めてきたが、これが実現でもしない限り、ただ注視するしかない。
日中関係が冷え切っている現状では、フランスのマクロン大統領やイギリスのスターマー首相のように「北京詣で」もできない。
トランプとは「ドナルド―サナエ」関係を構築できているものの、3月の日米首脳会談以降も、トランプが日本を名指しで批判していることを思えば、2人の蜜月関係には、トランプの気分ひとつで壊れかねない脆さがある。
まずは永田町での孤独から抜け出せるか
高市首相が就任以来ずっと言い続けてきた「日本列島を強く、豊かに」の実現は、アメリカや中国抜きに語れない。しかし、それが十分にできない以上、まず、自民党や霞が関など足元を固めるしかない。
高市氏をめぐっては、高市氏を支える議員グループ「国力研究会」を立ち上げる準備が進んでいる。麻生氏を中心に、小林氏や小泉氏も発起人に名を連ねるところが興味深い。5月21日に予定される設立総会にどのような面々が出席するのか、高市氏の政治基盤の現状と今後を占う試金石となるのは間違いない。
高市氏は今、これまでスローガンに掲げてきた「世界の真ん中で咲き誇る外交」が米中のはざまで厳しい中、せめて「自民党の真ん中で咲き誇れるか」が問われている。


