目玉政策だった消費税減税はどうなる?

その背景には、緊迫した状況が続くイラン情勢がどう転ぶかわからず、エネルギー源の確保、そして円安や債券安に歯止めをかける手立てを迅速に打つという難題がある。

国会では、日本維新の会との連立合意に基づく衆院議員定数削減法案や「副首都構想」関連法案、国旗損壊罪法案といった与野党対決型法案、それに自民党内で対立が表面化した再審制度見直し法案の取り扱いも待ち構えている。

なかでも衆議院選挙で公約の中心に据えた「飲食料品の消費税率0%」は、財務相経験者の麻生氏、慎重姿勢の小林鷹之政調会長、そして小林氏を昨年の総裁選挙で支援した石井準一参議院幹事長らによって骨抜きにされ、「1%にとどめる」あるいは「方針転換する」可能性もあると囁かれるありさまだ。

ただ、筆者がこれら以上に「危うい」と感じるのは、永田町における「高市ワールド」が想像以上に狭いことだ。

「側近」の顔ぶれがずっと同じ

2021年10月、岸田文雄新総裁から政調会長に起用された高市氏は、会長代行に古屋圭司氏、政調副会長に木原稔氏と小野田紀美氏を置いて党務に当たった。

左から古屋圭司氏、木原稔氏、小野田紀美氏
左から古屋圭司氏、木原稔氏、小野田紀美氏(左=台南市政府/GWOIA/Wikimedia Commons・中央=防衛省/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons・右=内閣官房内閣広報室/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

「首相の周辺にいる人たちは昔も今も変わらないよね」(旧二階派衆議院議員)

まさに、当時、高市政調会長の下、政務調査会を取り仕切った面々が、高市総理・総裁誕生後、古屋氏は党4役の一角、選挙対策委員長(現在は憲法調査会会長)に就任し、木原氏は官房長官、小野田氏も経済安保相に抜擢されている。

「第1次安倍内閣がお仲間だけで構成された内閣と批判されたけど、高市内閣はそれ以上かもね」(同)

官邸の中にあっては、高市氏の信頼が厚い木原氏の脇を、飯田祐二首相秘書官と茂木正官房長官秘書官が固め、その3人で高市氏を支える構図が続いている。これに、尾崎正直氏と佐藤啓氏の官房副長官(政務)と露木康浩官房副長官(事務)を加えれば、「高市ワールド」「チーム高市」の出来上がりだ。

彼らの能力が高いか低いかはともかく、限られた面々だけで重要政策を推し進めるというのはあまりに心もとなく、また自民党内や霞が関(特に財務省)からの反発も受けやすいと言わざるを得ない。