難民申請者の家賃30万円はだれが払う?

ここ数年はボートで押し寄せる難民があまりにも多いために、クロイドンやロンドン周辺の住宅だけでは足りず、イギリス北部やリゾート地にあるホテル、ヒースロー空港のトランジット用のホテルまで外務省が借り上げている有り様です。

谷本真由美『世界から見た日本の保守』(扶桑社新書)
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ヒースロー空港を朝早く発つ人々が使うホテルは、現在は難民によって使用されているので、2025年の夏には旅行やビジネスで来る人が予約できない状況になっていました。私も7月に朝早いフライトがあったので予約を試みようとしたのですが、以前使っていたホテルが難民収容に使われているため予約できませんでした。

このように殺伐とした地域のクロイドンであっても、2LDKのアパートの家賃は月30万円を超えます。ホテルの場合は円が弱いこともあって、中級ホテルで一泊2~3万円。難民申請者はそこに最短で半年、審査に時間がかかると1年以上滞在することになるので、その費用は莫大になってしまいます。

納税しているイギリス国民の不満が爆発

そして、難民たちは食費も国立病院で受ける治療費もすべて無料です。しかし、一般の納税者は収入に応じたかなり高額な国民健康保険料を支払い、国立病院で簡単な検査を受けるのにも半年待つのが珍しくありません。あまりにも時間がかかるので、中流以上の人たちは民間の保険に入り、私立の病院で治療や検査を受けるのが当たり前になっています。高い保険料を払っても、なんの恩恵も受けることができないからです。

このような状況下で、2024年8月にはクロイドンで50人以上の若者が反移民デモに参加し、公共物を破壊、ものを投げるなどの騒ぎになり、武装した警官が対応しています。

〈参考〉「MyLondon:Croydon 'riots' see counter-protesting mob throw fireworks and bottles at police

これは今に始まったことではなく、クロイドンでは以前から極右と地元の移民や難民の送還に反対する人々が衝突を繰り返しているのです。2024年5月には、100人以上のアフガニスタン人の難民がルワンダへの移送に反対し、入国管理局前で抗議活動を行っています。

〈参考〉「「Inside Croydon:More than 100 Afghans in Croydon protest against deportations

このようなクロイドンの風景は、日本の都市近郊の近しい未来です。

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