マチアプは「精神的に楽だし早い」

では、コンプラに抵触しない恋愛とはどういうものなのだろうか。私が取材したダンススクール所属の大学1年生の女子は、最近マッチングアプリで彼氏ができた。

「出会いを求めている人しかいないので、精神的に楽だし早かった」そうだ。マッチングアプリのコンテクストはそれこそ恋愛の相手を探すことだから、若者にとっては“安心して”恋人が探せるのだろう。

マッチングアプリは近年完全に市民権を得ており、明治安田生命が実施した「『いい夫婦』の日に関するアンケート調査」(2024年)では、1年以内に結婚した夫婦の出会いのきっかけはマッチングアプリが29.8%でトップとなり、それに続く学校の同級生・先輩・後輩の17.0%のほぼ倍の値となっている。友人・知人の紹介はもはや10.6%に過ぎない。

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マッチングアプリはサービス開始当初は出会い系サイトの一つと言われ、どんな素性のユーザーがいるかわからないリスクの高い出会い方として敬遠されていた時期もあった。しかし、所属しているコミュニティのコンテクストを乱したくない今の若者にとっては、むしろ直接の知り合いがいないからこそ付き合いやすい、という面もありそうだ。

高校生にインタビューをしていても、同級生よりも上下の学年や違う学校といった、自分の所属するコミュニティから少し外れたところで恋人を見つけたい、という意見が多かった。

もちろん、だからといって学校の最寄り駅で待ち伏せ、みたいなことをする人はほとんどいない。インスタなどでフォローしてDMを送る、というのが一般的なようだ。

ここでも、恋愛はできるだけ普段の人間関係から隔絶された場所で、密やかに行われるものになっている。

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