宇宙飛行士がみんな「丸顔」のワケ

ここまで読んで、「激しいトレーニングや食事制限をせずにスタイルアップできるなんて、宇宙はなんてすばらしいところなんだろう!」と思った人もいるかもしれません。

野口聡一『宇宙でラーメンは食べられるか 宇宙暮らしのロマンと現実』(幻冬舎新書)
野口聡一『宇宙でラーメンは食べられるか 宇宙暮らしのロマンと現実』(幻冬舎新書)

よろこんでいるところに水を差すようで気が引けますが、ここでクイズです。上半身に移動した体液は、最終的にどこにたどり着くのでしょうか?

そう、顔です。スタイルアップと引き換えに、宇宙では顔がむくんでパンパンになってしまうのです。これを「ムーンフェイス」といいます。宇宙飛行士がみな満月のように顔が丸いのは、ほとんどの場合、重力の変化のせいなのです(もともとそういう顔の人もいます)。

服装の話に戻りましょう。宇宙飛行士には女性もいますが、NASAから支給される船内服にはスカートはなかったと記憶しています。無重力状態ではスカートがめくれ放題で、実用的ではないからでしょう。

Tシャツのすそはズボンにインが基本

同様の理由から、装飾が多い服は宇宙向きとはいえません。また、トップスのすそはボトムスに“イン”が基本となります。なぜかというと、無重力ではシャツも浮いてしまいがちなので、トップスが浮かないようにボトムスに入れておくことが多いからです。

なので、ベルトは必須。地上ではベルトはボトムスがずり落ちることを防ぐ役割をしますが、宇宙ではトップスが浮き上がるのを押さえる役目をしているというわけです。

シンプルな綿Tシャツ&ボトムス&ベルトが宇宙の「定番コーデ」
シンプルな綿Tシャツ&ボトムス&ベルトが宇宙の「定番コーデ」(『宇宙でラーメンは食べられるか 宇宙暮らしのロマンと現実』より)

このように、宇宙での服装にはさまざまな制約がありますが、それもやがて変わるかもしれません。

宇宙では現在、ISSの後継となる民間宇宙ステーションの開発が進んでいます。民間宇宙ステーションがオープンすれば、一般の人も気軽に宇宙に行けるようになるでしょう。

そのころには、さまざまなアパレルブランドから宇宙に適したおしゃれな衣類がリリースされ、地上と変わらないファッションを楽しめるかもしれません。

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