スマホの使いすぎで「脳」がサボり始める?

ちょっと怖い話をすると、チェックリストで当てはまる項目が多かった人は、脳が腐っている可能性もあります。「ブレインロット(brain rot)」。「脳腐れ」とも訳される、この言葉を知っている人も多いでしょう。

これは、オックスフォード大学出版局が選出した「2024年の流行語」。SNSなどの低品質のオンラインコンテンツを過剰摂取することで、認知能力や精神力が低下した状態を表す言葉です。

SNSなどにある一部の低品質なコンテンツを過剰に摂取し続けることで、認知能力や自制心が低下した状態を指します。

「ショート動画を見すぎて、なんだか頭がモヤモヤする」「やめたいのに、どうしてもスマホをいじる手が止まらない」そんな現代人の悲鳴を象徴する言葉として、瞬く間に世界へ広がりました。

もちろん、実際に脳が物理的に腐るわけではありません。しかし、スマホの長時間使用が脳の「働き」を著しく低下させることは、近年の研究で次々と明らかになっています。

たとえば、学術誌「NeuroImage」に掲載された2025年の研究(※1)。これによると、ショート動画の見すぎで、扁桃体がリスクに反応しづらくなり、衝動的でリスキーな選択をしやすくなること。

また、集中・熟考などを司る脳の楔前部の活動が鈍って、集中力が続かず、ささいな決断にも時間と労力がかかるようになることがわかりました。

1日平均6時間以上スマホを使う人

ショート動画は、瞬時に人目を惹きつけるために、強烈なインパクトを集めて構成されていますよね。そうした強すぎる刺激に扁桃体や楔前部が慣れてしまい、脳の反応が鈍くなっているのです。

夜に家で映画を見ている若い女性
写真=iStock.com/recep-bg
※写真はイメージです

SNSなどに流れてくるあやしい情報に飛びついてしまう人が後を絶たないのは、もしかすると、こうした脳的背景があるのかもしれません。

他にも、学術誌『Social Cognitive and Affective Neuroscience』に2023年に掲載された研究(※2)

これによると、1日平均6時間以上スマホを使う依存傾向の高い人は、創造性が低下して、

・出てくるアイデアの数が減る
・似たようなパターンしか思い浮かばない
・アイデアにユニークさがなくなる

といった傾向があることもわかりました。