Xが「グループ同士の橋」になる

SNSではないのに、SNSと呼ばれているサービスの典型例はXです。Xは(*SNS的機能も持つが)フィルターバブルが作る殻を突き崩す機能が傑出しているので、偏った考えが生まれたときにそれを殻の中に閉じ込めることができません。

まさにX自身がツイッター時代に自称していたように、彼らの力の源泉は「世界をあまねく接続する能力」です。彼らのビジネスの中核は「拡散」にあります。SNSで「内輪の話」としてやりとりしていた内容は、そのSNSに参加している利用者がXにポストすることで、グループをまたいで、その内容を嫌がるグループのもとにまで容易に届きます。

SNSの特定の友だちグループの中では常識として通用していた考えは、グループの外にいる人にとっては嘘であり、不快であり、不正義にもなり得ます。こうした話題はたちまち炎上します。SNSがその機能で分割していたグループ同士がXという橋で結ばれ、考えの合わない人同士の相互接触が幾重にも重ねられ、炎上の確率は跳ね上がります。