いま「資さん」は、佐藤前社長が慎重にセレクトした買収先・すかいらーくHDのパートナーシップの下で、「資さん大学」から発展した教育システムによって人材教育を進め、変わらない味が来客を呼び寄せる。

経営者として打った施策はきわめて地味でも、確実に「資さん」の成長に繋がった「(伝統を)変えない改革」は、M&Aによって送り込まれた経営者の道しるべになるだろう。なにも、外部からの経営改革は「削る」「変える」「威張る」だけではないのだ。

「外食100店の壁」を確実に打ち破るには…

こうして全国進出を果たした「資さん」だが、会社としての難問は山積している。一般的に100店を越えると、物流面・人材面で目詰まりを起こして成長が止まったり、各店の管理が行き届かなくなることで味・店づくりの質低下が起き、閉店ラッシュを引き起こすこともある。「資さん」は「外食100店の壁」を打ち破れるのだろうか?

牛丼と貝汁セット。隠れた人気メニューとなっている
筆者撮影
牛丼と貝汁セット。隠れた人気メニューとなっている
「一人飲み」に適したメニューもある。写真は麦焼酎360円、ほか合計710円
筆者撮影
「一人飲み」に適したメニューもある。写真は麦焼酎360円、ほか合計710円
3月にすかいらーくHD傘下入りしたばかりの「しんぱち食堂」(アジ開き定食)
筆者撮影
3月にすかいらーくHD傘下入りしたばかりの「しんぱち食堂」(アジ開き定食)

「資さん」の味を守りつつ、すかいらーくHDの工場から商品を供給するには、まだ課題も多いという。ここは、4月から「資さん」を担う崎田晴義・新社長のもと、これまで以上に伝統を守りつつ、セントラルキッチンで北九州の味を再現できる「内製化」作業が必要となるだろう。

崎田社長も、過度な出店には慎重な姿勢を見せている。創業から半世紀を超える「資さん」に加えて、新たに「しんぱち食堂」を仲間に迎え入れたすかいらーくHDが、ブレーキを踏みながら出店を続けていくのか。創業50周年を迎えた「資さん」の経営姿勢を見守っていきたい。

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