意志が弱くても即行動できる方法がある。それは仕組み化だ。3人の実践者が先延ばし癖を解消するためのテクニックを明かす。
AI術:AIフル活用で「作業時間」を4分の1にする

やるべきことがあるけれど、すぐ行動できない――。そのような傾向がある人は、一人で抱え込まないことを意識したほうがいいと思っています。

たてばやし淳
たてばやし淳(たてばやし・じゅん)
1986年生まれ。オンライン動画でITスキルを教える人気講師。YouTube総再生回数1300万回、チャンネル登録者数11万人超。エクセルやマクロ、AI関連書籍の執筆など発信活動を行う。近著『生成AI最速仕事術』(かんき出版)は8万部突破。

たとえば、謝罪文を書くときは、自分一人でゼロから文章を考えるのはかなりの気力が必要で、なかなか手をつけることができないかもしれません。気が重いタスクや着手しづらい仕事は、まずAIに話しかけてみましょう。

「ちょっと謝罪文を書きたいんだけど」「複雑な事情を説明しなきゃいけなくて」でもいいし、「気が進まない」「何から始めたらいいかわからない」とありのままの心情を話してもいいでしょう。軽く投げてみるだけで、AIが下書きや整理のたたき台を出してくれるので、止まっていたタスクが動き出します。

行動が億劫な理由の一つには、手順が多すぎることもあります。紙の書類を取り込むのに、スキャナーを用意して、パソコンに接続して……と想像するだけで面倒になることがあります。そういうときは、スマホで写真を撮ってAIに送る、スキャンアプリで取り込むなど、より手軽な方法に切り替えます。カレンダーへの予定登録も、写真やスクリーンショットからAIに登録させるようにする。音声入力やカメラ入力で、最初のハードルを下げることがポイントです。

そして、自分が頑張らないと動けない仕組みにしないこと。たとえば、スケジュールタスク機能を使って、「毎日何時になったらこのメッセージを送って」と指示しておくと、AIの側から通知を送ってくれます。そうやってAIの側から自分に働きかけて行動のきっかけを与えられると、動きやすいし、続けやすさにつながります。「すぐ行動できない」と悩む人ほど、意志の力だけで頑張ろうとするのではなく、最初の一歩を小さくして、AIに伴走させる習慣を持つことが大切だと感じています。

一日がかりだった作業が「自動化」で5分で完了

20代の頃は「激務地獄」でした。

日中はIT企業の教育部門で働き、夜は実家が経営する学習塾で講師や事務作業を担当。通常授業にくわえて、春期、夏期、冬期講習などもあるため、まとまった休みはほぼなし。友達と飲みに行ったり、夜に遊びに出たりする余裕もありませんでした。

この状況を打破したいという思いが強まり、「業務の自動化」に励むようになりました。おもに取り組んだのは、エクセルやVBAを使った事務作業の効率化です。それまで経理の数字はデータをコピーしてエクセルにまとめて、チェックを受けては修正を繰り返すなど一日がかりだったのが、コピペや数式のミスも起きずに5分ぐらいで完了するようになりました。

私にとっての自動化とは、生活と仕事のあらゆる場面で「人が繰り返しやらなくてもよい部分」を仕組みに置き換えていくことだと考えています。現在2歳と6歳の子育てをしながら仕事するうえで、自動化は欠かせません。

【図表】煩雑なタスクがみるみる減る! たてばやしさんが利用するツール・サービス

朝、子どものごはんを準備して一緒に食べ、着替えなどの支度をした後、子どもを車で保育園に送り届けます。時期によっては、片道の移動時間が40分ほどになることもあり、すき間の時間をいかに「使える時間」に変えるかを強く意識していました。

(構成=鈴木工)