仕事のできる上司は部下にどう接しているのか。元Googleの人材開発責任者で起業家のピョートル・フェリクス・グジバチさんは「上司の立場にあるならば、『人は管理できない』と考える必要がある。残念な上司は、部下を子分のように考えて、『自分起点で考え、自分の思い通りに動かそう』と考える」という――。
※本稿は、ピョートル・フェリクス・グジバチ『世界の一流は「部下」に何を教えているのか』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
「人は管理できない」と考える必要がある
日本企業では、係長や課長の立場にある上司を「中間管理職」などと呼びますが、僕は上司にとって最も難しい仕事は「管理」だと考えています。
多くの上司が、自分の仕事は「部下を管理することだ」と考えがちですが、それは明らかな勘違いです。
上司に求められているのは、仕事の「プロセス」の管理であり、その先にある「成果」の管理です。
成果を出すための「売り上げ」や「予算」、「労働時間」や「リソース」などの管理を会社から求められているのであって、部下を管理することは含まれていません。
なぜならば、人が人を管理することは、仕事の領域を遥かに超えるほど、複雑で困難を極めるからです。
あなたに配偶者や恋人がいるとしたら、パートナーから管理されたいですか?
「今日は何をやりなさい」とか、「会社からは何時に帰りなさい」などと事細かく管理されたら、息苦しいだけで、仕事をする気力や意欲がなくなってしまいます。
会社はそんなムチャなことを、上司に求めてはいないのです。
上司の立場にあるならば、「人は管理できない」と考える必要があります。
優秀な上司は、部下を一人の人間として捉えて、 「相手起点で考え、部下を生かす方法」 を考えます。
残念な上司は、部下を子分のように考えて、「自分起点で考え、自分の思い通りに動かそう」と考えます。
この違いを理解しておくことが、部下が最大のパフォーマンスを発揮できる場を提供することにつながります。

