「見えない部分への配慮」が伝えること
ただ、こうした対策は、あなたのビジネス能力を可視化するという意味では、十分とは言えません。ルールの本質を理解していない「表面的な言語化」に他ならないからです。つまり、「ノーネクタイには、ボタンダウンシャツ」や、「肌着はVネック」という選択は、着こなしの工夫という意味では、解像度が粗く、全体最適とは言えないのです。
ノーネクタイを前提とするワイシャツならば、第一ボタンを開けたとき、襟が美しくロールする「ワンピースカラー(イタリアンカラー)」を選ぶことで、同じようなノーネクタイ姿のなか、明らかな違いが生まれます。というのもネクタイという支えを失ったシャツ襟は、自重でペチャっと潰れ「襟元がだらしない」状態に陥りやすく、実はこれはボタンダウンであっても同様です。一方のワンピースカラーは、前立てと呼ばれるパーツが「襟からひとつながりで2重につながっている」ため、襟の重みに負けづらいのです。
また肌着についても同様です。「第1ボタンから見えなければVネックでOK」という表面的なルールに満足し、白シャツから、白や黒の肌着の輪郭がクッキリと透けている事実に気づいていない男性が後を絶ちません。これは、「自分がルールを守ったか」に終始し、「相手の目にどう映っているか」を想像するメタ認知の欠如している状態です。
このとき、スキンカラーと呼ばれるベージュ系の肌着を選べば、皮膚に同化し、白シャツでも透ける心配がありません。こうした「見えない部分への配慮(全体最適)」こそが、初対面の相手にあなたの仕事の緻密さを伝えるのです。


