家以外の自分の場所を確保する
お互いの距離を保つという意味で、もし自営だったり再雇用で70歳まで仕事ができる環境があったりするのなら、続けることが賢明です。
リタイアしたとしても、ちょっとしたアルバイトなどをして家から極力離れる。お金のためというより、夫婦が互いに別の時間を持てるようにするためです。
いい夫婦関係を保つには、家庭から離れた自分だけの時間と空間を確保することがポイントです。むしろ女性の方がいざとなるとそういう場を確保するのが上手だと言えます。
経済的に許されるのであれば、近くにワンルームマンションを借りることをおすすめします。もちろんパートナーの同意を得たうえで、家以外の自分の場所を確保するわけです。昼の間はそこで本を読んだり、趣味のことをしたりする。
子どものころ押し入れに入って自分の世界をつくったのと同じように、自分の隠れ家、秘密基地的な場所をつくるようなもの。ただし、夕食時になったら家に戻って一緒に食事をする。そしてしっかりコミュニケーションを取ることは必要です。
ビジネスパーソンとして働いていたころと同じような生活サイクルを、擬似的につくるということでもあります。
月数万で夫婦関係がうまくいく
少し探せば、築年数がたったマンションを安く借りることができるでしょう。都心に住む人であれば、電車で30分、40分くらい離れた場所で探す。意外に家賃がグッと安い地域があります。月に数万、それで夫婦の関係が上手くいくのであれば検討する価値はある。
男性の場合、「浮気の疑いをかけられる」と尻込みする人もいるでしょう。そうであれば、妻に合いカギを渡していつでも部屋に来られるようにしておけばいい。
会社勤めを続けていたビジネスパーソンの場合、こうしたことが特に重要になります。自営業の夫婦ははじめから仕事も生活も一緒なので、顔を突き合わせていることが習慣化されている。
夫婦が協力し合って仕事や生活をするスタイルに慣れている人は、あえてこのようなことを考えなくてもよいのかもしれません。
というのも、やはり30年も40年も続けてきた会社勤めの生活パターンによって、意識も考え方も行動もひとつの型ができ上がっている。一朝一夕でそれを崩すことは難しいです。
無理してずっと一緒にいるより、お互いが自分の時間と場を確保することが、還暦以降の夫婦関係を上手く保つために大事になると考えます。

