論理パズル「消えた1ドル」

リチャード・レスタック『いくつになっても頭はよくなる 記憶力・集中力・思考力・創造力 全部高まる28の習慣』(サンマーク出版)
リチャード・レスタック『いくつになっても頭はよくなる 記憶力・集中力・思考力・創造力 全部高まる28の習慣』(サンマーク出版)

不合理な結論に飛びつこうとする生まれながらの傾向を打破し、非論理的な考えに安んじようとする脳に対抗するためには、脳を訓練する必要があります。方法の一つは基本的な統計学を学ぶことでしょう。もっと易しい方法として、レイモンド・スマリヤンの魅力的な本を何冊か読むことをおすすめします。彼はインディアナ大学の教授で、奇術師でもあり、そして何よりも、楽しく教えてくれる論理学者です[2017年没]。

また、先ほど触れたデイヴィッド・ブックは、ワシントンポスト紙にもパズルを寄稿している有名なパズル作家です。彼の本からわたしのお気に入りの論理パズルを紹介しましょう。

これはよく知られた論理クイズで、先入観を捨てるという大事な原則を示すものです。3人のセールスマンが小さな町のホテルに到着しました。もう遅い時刻ですし、部屋は1つしか空いていないので、相部屋で泊まることにしました。宿泊料は30ドルです(明らかに、かなり昔の設定です)。それぞれが現金で10ドル払い、部屋に入りました。数分後、フロント係は自分の間違いに気づきました。正しい宿泊料は25ドルなのです。

クイズを解くカギは「無関係」

彼はベルボーイに5ドルを渡して部屋に届けさせました。3人は1ドルずつ受け取り、残った2ドルをベルボーイにチップとして渡しました。さて、セールスマンたちはそれぞれ9ドル支払い、ベルボーイは2ドルもっていますので、合計は29ドルになります。消えた1ドルは、いったいどうなったのでしょう?

ベルボーイにチップを与える年配の旅行者
写真=iStock.com/Dragos Condrea
※写真はイメージです

このクイズを解くカギは、2つの無関係なプロセスが1つに合体されていると気づくことです。30枚の紙幣で試してみましょう。10枚ずつ3つの山に分けます。これはセールスマンたちが支払った額を表します。そこから5ドルを取り、セールスマンたちに1ドルずつ、ベルボーイに2ドル配ります。どこかの時点で、消えた1ドルなどないことに気づくでしょう。

セールスマンたちが支払った額と、ベルボーイがもっている額を足しても意味がありません。お互いに無関係なのです。まだわからなければ、セールスマンたちがベルボーイにチップを渡さずに、5ドルを不均等に分けたことにしてみてください。

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