どうすれば農産物の価格が安定するか

では、どのような政策をとるべきなのでしょうか。私は、競争力があって成長が見込める農家には、積極的に投資支援や輸出支援などを行って、さらに力を伸ばしてもらうべきだと考えます。

一方で、中山間地域のように条件が厳しい地域の農家では、生産効率だけで評価するのではなく、環境保全や地域維持への貢献に対して支援を行う――つまり「赤字だから助ける」のではなく「社会的役割を担っているから対価を支払う」ことが必要です。ここが曖昧なままだと、「農業は補助金漬けだ」という批判につながります。単なる所得補填に見えてしまえば、国民の理解は得られません。大切なのは、何のための支援なのかを明確にし、その効果を説明できる制度にすることです。

例えば、環境保全や水源管理といった具体的な活動に対して支払う仕組みにする、一定の条件や期間を設けて見直しを行う、成果をできるだけ数字やデータで示す、といった工夫が考えられます。支援が「慣例」ではなく「目的に基づく政策」であることを示すことが重要でしょう。

農業をめぐる議論は、「市場に任せるべきだ」という意見と、「農家を守るべきだ」という意見が対立しがちです。しかし、現実には、そのどちらか一方ではなく、両方の視点を持って政策を進めることで、農産物の安定的な価格と供給を実現できるのではないでしょうか。

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