「オール・オア・ナッシング」思考が危ない
「困った人」は、なんにでも白黒をつけたがります。
たとえば「Aさんは私の考えに反論したから敵。Bさんは私の言い分を認めてくれたから味方」「海外旅行は危ないからダメ。旅行は絶対に国内」といった具合に、オール・オア・ナッシングの考え方です。
実はこうした考え方やものごとの捉え方は「二分割思考」といって、うつになりやすい不健康な思考パターンです。ものごとには白と黒だけでなく、その中間のグレーもあります。グレーも、限りなく白に近いグレーもあれば、黒に近いグレーもあります。
いつも自分の意見に賛成してくれたAさんが、自分の意見に反対したとしても、「今日の私の考え方は、Aさんの考え方と合わなかったんだな」「今日のAさんは、虫の居所が悪かったのかもしれない」「まあ、そんな日もあるよ」という具合にいろいろな受け止め方ができれば、落ち込んだり心が折れたりすることはありません。
多様な考え方を認められる度合いを「認知的成熟度」と呼び、これが高いとうつの予防になるので、心の健康によいのです。
「認知的成熟度」を上げることが大切
あなたの周囲にいる「困った人」に感情を左右されないためには、まず相手を感情的にさせないことが大事です。
あなた自身が「自分は正しい」という思い込みを捨て、相手の話を聞く姿勢を持ちましょう。これはすべてのコミュニケーションの基本といってもいいはずで、とても大切なことだと思います。
たとえ「困った人」でも、自分の意見や考えをきちんと聞いてもらえれば、感情的にはなりません。いっとき感情が高ぶることがあったとしても、話を聞いてもらえれば、しだいに落ち着いてきます。
あなたの感情をおだやかに保つためにも、あなた自身の「認知的成熟度」を上げていきましょう。



