「すぐ感情的になるから声をかけたくない」と周囲から忌避される人がいる。精神科医の和田秀樹さんは「むかしなら頑固親父タイプだが、いまは自分の生活信条で得た『絶対善』を曲げないタイプが増えている」という――。(第3回/全3回)

※本稿は、和田秀樹『感情にふりまわされない心の整理術』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

人間関係は感情関係

私は「人間関係は感情関係」とよくいっています。

本人は感情的ではない、ごくごく穏やかな性格なのに、なぜか周囲とトラブルになってしまう人がいます。というのも、周囲にはその人の心にさざ波を立てる「困った人」がいるからです。

あなたにもきっと、自分では意識していないつもりなのに、接するだけでつい感情的になってしまうような相手が、友人や同僚、上司や部下にいるのではないでしょうか。

そういう人たちはきっと、自分の優位性にこだわる性格なのだと思います。だからあなたに対して、高圧的だったり挑戦的だったりします。

ただそのとき、「感情的ではない」はずのあなたにも、自分の優位性へのこだわりが生じてしまいます。

上司や先輩だとしても、高圧的に出られると「ちょっと待って」「ずいぶん理不尽じゃないか」という気持ちになります。「自分だってずいぶんと雑な仕事をしているじゃないか」と言い返したくもなるでしょう。

互いを指し合っている男女の手元
写真=iStock.com/grinvalds
※写真はイメージです

「感情」は押されれば押し返そうとするもの

これは、感情的には自然な流れです。感情というものは、押されれば押し返そうとします。相手が強く出てくれば、こちらも負けまいと強く出てしまうのです。

あるいは性格的に気弱な人は、相手が強く出れば引っ込んでしまうこともあります。その場合はあとで不機嫌になります。自分が情けなく思えてくれば、自己嫌悪さえ抱くでしょう。これは最悪の感情の動きです。

「困った人」の言動が、パワハラ・セクハラに当たるようであれば、社内のしかるべき部署に相談すればいいのです。しかしそれほどまでではないレベルなら、訴えることもできずにただイライラし続けることになります。

かといって、「困った人」を相手に怒りを爆発させるわけにもいきません。その場では適当に合わせたり軽く受け流したりして、あとで誰かしらを相手に愚痴をこぼすくらいが賢いやり方です。

とはいえ、特定の相手にいつもいつも愚痴を聞いてもらうわけにもいきませんよね。そんなことをすれば、その大切な人との関係が壊れてしまいます。ときには愚痴なしで、「困った人」をやり過ごすことも大切です。

▼書籍のインスタ始めました 
@president_publishing
セブン-イレブン限定書籍や書店向け書籍などの自社出版物、書店やイベント等の最新情報を随時更新しています。