目立つ地方企業
イタミアートに加え、ワースト500の中で平均年収が300万円を割ったもう一つの企業がワースト2位のWOLVES HANDだ。関東・関西・沖縄エリアに動物病院を展開しており、トリミングサロンや獣医師向けのセミナーなども手掛ける。
WOLVES HANDの平均年収は、前年から38.4万円減少の299.4万円。ワースト1位のイタミアート同様に平均年齢が32.1歳と若いこともあるとはいえ、平均年収はそう低くない獣医師を抱える企業としては物足りなさを感じる。
3位は、前年調査でワースト1位だったトスネットがランクイン。平均年収は前年から34.9万円増え、302.1万円だった。交通誘導警備事業を主力としている。以下、4位はネイルサロンを展開するコンヴァノ(前年比6.4万円増の309.2万円)、5位は紡績関連企業の北紡(同32.1万円減の321.2万円)が続いた。
店舗が516→230の「ライトオン」は12位
ワースト上位のうち、前年からの減少が目立ったのが12位のライトオンだ。62.4万円の減少で、平均年収は350.2万円となった。
1980年に東京・高円寺で創業した同社は、1985年につくば市でオープンした店舗の成功を機にロードサイドへ注力。「アメカジ」「ジーンズ」を打ち出しつつ着々と勢力圏を広げ、2000年代以降はショッピングモールへの出店も強化していった。
しかし、2007年をピークに近年の業績は芳しくない。売上高は最盛期の1000億円超から2025年8月期は300億円弱まで減少した。業績がピークアウトした後も拡大していた店舗数も同様に縮小傾向で、2015年の516店から、直近では230店舗と半減以上になっている。
小売・流通アナリストの中井彰人氏はライトオンの衰退についてこう語る。
「ライトオンはいわゆるジーンズカジュアルショップの生き残り組で、国内ジーンズメーカーからの預け在庫制度(返品あり)で在庫の負担を抑えながら大量出店してきた。一方、大量生産・大量廃棄、ロス分を粗利に乗せる価格設定で、ユニクロなど自社で製品を製造するSPA企業と比較するとコストパフォーマンスに劣る。そのため、顧客が離脱していった経緯がある。こうした『置き在庫』はエドウィンが倒産する遠因にもなった、日本アパレルの宿痾ともいえる」
今後については、不採算店の閉鎖など再編を進めていること、ならびにワールド傘下となったことから再建も不可能ではないが「どんな店になるのかが良く見えない」のが懸念だという。
ライトオン同様、近年に大量閉店が話題となったヴィレッジヴァンガードコーポレーションは前年比47.7万円減の394.1万円で56位。2025年5月期は2期連続の最終赤字を計上した。今期以降、店舗網を約3割にあたる81店舗の閉店を検討していると発表し、話題を呼んだ。
