上司にゴマをすったって一銭も儲からない 

日本人は社会でもチョコマカ動いていると、とかく働いているのだと勘違いしがちである。“動く”ということと“働く”ということは字を見ても違う。“働く”ほうにはニンベンがある。

会社では”動く”ことに価値はない。仕事をしてこそ、初めて社員としての価値が生まれてくる。

せっせと上役にお茶を入れてゴマをすったり、社長の前をパーッと走っていって、いかにも働いているように装っているヤツがいるが、そんな無駄な動きをみせても会社は一銭も儲からない。

じっとしていても、会社のためになることを考えているのなら、それはすでに働いていることになる。

私が会社へ出ると、「社長、おはようございます」と、わざわざいいに来るヤツがいるが、こういうのは働いているものとは見なさないことにしている。

身分が上なら下のものをコキ使え

社長のところに大切な来客があると、よく、社長自身がお茶を入れてもてなす場面にお目にかかる。

お茶
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日本人は、社長自身がお茶を入れたり、コーラを持ってくると、とたんに印象をよくするような、幼稚なところが多分にある。そして、それを日本人の“美徳”と考えたがるが、とんでもないことだ。

社長は「お茶を持って来い」と部下なり女のコに指示すればいい。それは決して身分の上のものが下のものをコキ使うという“差別”ではない。上のものが指示することこそ、金儲けのシステムなのだ。

有能なアメリカ人にいわせると、月給の高い人は動くな、である。月給の高い人が動くと会社の損だ、というのである。

日本人は、社長たるもの、率先垂範して動かなくては、と考える風潮があるが、彼らは、動いてはダメだ、頭を働かせなくてはと考える。だから、外国では月給の高い人は絶対といっていいほど動かない。次から次へ手を動かして部下に指示を与えるだけだ。

ジェット時代、コンピューター時代には、身を粉にするよりは、頭を粉にしなければならない。