フィードバックする立場に立とう

だからこそ、メタ認知力を高めるためにも、若いうちから他者にフィードバックする経験をしておくべきだと考えます。

たとえ部下がいなくても、自分より経験の浅い人に対してフィードバックをする機会を意図的につくる。会社の後輩でも、学生時代の後輩でも、兄弟でも、あるいは中高生が相手でも構いません。要は、自分が「教える側」になることが重要なのです。

もちろん最初からうまくできる人はいません。

トライ&エラーを重ねながら、徐々にコツをつかんでいくしかありません。

フィードバックとは、できるようになってから始めるものではなく、やる立場に立つことでできるようになるものなのです。

【図表2】メタ認知とフィードバック
出所=『できる人が大事にしている 複利で伸びる仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

フィードバックには大きく分けて2種類あります。

知識やスキルを直接教える「ティーチング」と、対話を通じて相手のなかから気づきを引き出す「コーチング」です。

最初はティーチングから始めれば十分です。明確に答えがあることを教えるだけでも、相手にとっては価値のある時間になります。

そして慣れてきたら、「なぜそう思う?」「できている人はどうしている?」「あなたならどうする?」など、問いを使って相手の思考を引き出す練習をしてみましょう。

この経験を重ねることで自然と質問力が磨かれ、メタ認知力も育っていきます(図表2)。

もし「自分はあまり相談されない」と思う人は、社内で新入社員や転職者の世話役を引き受けてみるといいでしょう。

「この分野なら自分のほうが少し詳しい」という立場から始めれば、自然とフィードバックの練習ができます。