「話が長い」「で、結論は?」「何を言っているかわからない」。自分の話にそんな厳しめのフィードバックがくることがある。マーケティングコンサルタントで会社経営者の宮脇啓輔さんは「私も新卒で入社したサイバーエージェント時代に何度もそうした指摘をされた。もし、あなたの職場がピリついているなら、それはむしろ成長のチャンスかもしれない」という――。

※本稿は、宮脇啓輔『できる人が大事にしている 複利で伸びる仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

なぜ結論から話すべきなのか、その本当の理由

結論から簡潔に話す、いわゆる「結論ファースト」は、ビジネスにおける基本として、皆さんもこれまで散々言われてきたのではないでしょうか。しかし実際には、意外とできていない人が多いのが現実です。

結論ファーストを意識して、「結論は~」と切り出したものの、肝心の結論を言わないまま説明を始める人も少なくありません。

「ちょっといいですか?」とだけ言って、雑に話し始める人もいます。これでは相談なのか報告なのか、どのくらい時間がかかるかもわからず、聞き手はストレスを感じます。

「結論ファースト」が浸透しているにもかかわらず、なぜ実践できる人が少ないのか?

それは、結論から話すべき本当の理由を理解できていないからではないでしょうか。

ここでは二つの視点から解説します。

理由1 結論から話せないことは機会損失である

結論から話すべき理由として、「相手の知りたい結論を先に伝えたほうがわかりやすい」「時間短縮になる」の二つがよく言われます。しかし、それだけでしょうか?

結論から話すべき本質的な理由の一つ目は、「結論から話せない人は、仕事ができないと思われる」ことです。

話が長く結論が見えない人は、自分の考えが整理できていないまま話し始めているケースが多い。さらに、相手の時間を奪っているという自覚もないため、「頭の整理ができていない」「要約して簡潔に話す能力がない」と評価されがちです。

その結果、「大きなプロジェクトに呼べない」「重要な会食に同席させられない」と判断され、本人の知らぬ間に機会を失っていきます。

私も「結局、これは何の話なんだろう?」と思いながら人の話を聞く経験は少なくありません。部下や親しい間柄であれば「もっと話を整理してから話して」と注意できますが、そうでなければ、そこまでストレートに伝えることもできません。

【図表1】簡潔に話ができないと、重要な場面で登用されにくい
出所=『できる人が大事にしている 複利で伸びる仕事術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

こうした機会損失は、自覚しにくいのが怖いところです。注意されないだけで、実は相手に「この人は仕事ができない」と思われている可能性があります。