自分と他人の考えや思いは違う
考査の中で特に対策しにくいのが行動観察です。行動観察は集団で過ごす中での関わりを見られます。共同制作の場面では、例えば5人グループなのに、クレヨンが2箱、はさみが2つしかない。数が足りない中で子供たちがどう行動するか、その様子を見られるわけです。
雙葉小学校に合格したNちゃんは何でもできてしまうけれど、当時はまだ幼さが目立ち、同じグループの子がやっている作業を「私がやってあげるね」と取り上げてしまうことがありました。Nちゃんにしてみたら、良かれと思って「人のためにやってあげている」意識なのですが、考えないといけないのは、その手助けは必要だったのか? ということです。その子は、Nちゃんが代わりにしなければ、本当はやりたかったかもしれません。
ですから、Nちゃんに対しては「あの子はどうしてほしかったかな?」ということを、周りの大人が、いろいろな役をやりながら、自分と他人の考えや思いは違うことを徹底的に伝え続けました。
「家庭の教育方針」について800字の記述
●東京農業大学稲花小学校
2019年創設の新しい共学校。東京農業大学の創立者の榎本武揚公の言葉に由来する「冒険心の育成」を教育理念とし、学校と一緒に子供を育てる家庭を、強く求めています。参考になるのが、ホームページ(以下HP)でも公開されている「農大稲花小で育てる『10の能力』」です。こちらをチェックし、足りないところを意識して、ご家庭で過ごされるとよいでしょう。
農大稲花小考査は、ペーパーテスト、体操テスト、行動観察と、極めてオーソドックスですが、特徴的なのは願書と面接です。
願書については、とにかくそのボリュームが目立ちます。学校の教育方針への理解や保護者の職業観のほか、最後に家庭の教育方針を問われるのは他の学校でもあることです。が、この「家庭の教育方針」に関する記述になんと800字が必要です。
願書を書くことを通して、家庭のこれまで、そしてこれからの教育を見つめ直し、学校の理念に合うご家庭を迎えたいという学校の考えの表れと考えます。
学校説明会等においても、学校でやっていけるかどうかは、ご家庭が一番ご判断つくはずと話されています。学びの中心は学校にあるものの、学校任せにはしないでほしい。家庭でのしっかりとしたフォローありきであるとも仰っていました。
「冒険心の育成」という理念実現のための「3つの心と2つの力」(学校HP参照)を意識して、親子の時間を大切にすることこそが、一番の対策となるのではないでしょうか。


