「中道支持者の3割」が自民に投票

2月2日:みずほレポートと「円安ほくほく」批判の波紋

ほぼ時を同じくして、みずほ銀行チーフマーケットエコノミストの唐鎌大輔さんがレポートを公表。「高市発言の現状認識は危険」として、円安で企業が国内回帰するという高市さんの見解を「アベノミクスで実証済みの失敗」と断じ、為替特会の運用益を「ほくほく」と表現したことを「通貨防衛能力を毀損するタブー」と批判しました。現職総理の経済認識を民間銀行が選挙期間中に名指しで批判するという異例の事態で、SNSで急速に拡散されます。

その前に、みずほFG(フィナンシャルグループ)では、高市政権の金融政策を支持するコメントが経営者によって出されておりましたが、案の定、高市批判をしたいマスコミからは、この「エコノミストの」平常運転の批判記事が「みずほが高市政権を批判」とすり替わってしまいました。つか、選挙期間中は「みずほ」のように国民が権威に思うブランドを持つ会社は選挙に影響される情報流通に利用されることが多いわけですし、統制しとけやと思うわけです。

その結果、見える限りではそもそも消費税減税の財源問題を理解している40代以上都市部在住の有権者が自民党への投票をやめるか、チームみらいに投票先をさらに移す行動が顕著になります。

2月1日~5日:創価学会票と中道の限界

ほぼ時を同じくして、中道に支援団体・創価学会からの票が入り始めます。ピークは2月4日・5日であろうかと思います。ただし、ここでの得票は選挙区ごとにグラデーションがありまして、おそらく佐藤浩さんや地元創価学会との関係が深い武田良太さんや木原誠二さんらの選挙区では今までの関係を重視して、立憲さん納得のもと自民党候補に投票。それ以外は、形だけでも数字を作らないとヤバイと思った地域は中道候補に入れています。

この段階で「創価学会から安住淳さんに『武田良太さんを応援します』という仁義切りが入った」という情報が駆けめぐりましたが、そもそも武田良太さんの福岡11区には中道改革連合として辻智之さんというアリバイ候補が擁立され、前回勝利した維新・村上智信さんの票を喰う目的であったことは公然の事実と見られておりました。

地元の交友関係や選挙区ごとの大人の事情もあったのだろうとは思います。ただ、この辺の出口で特徴的なのは、中道改革連合自体の有権者への浸透はネットパネルやRDDでは17%程度と進んできているのに、投票箱に来ている中道支持層(調査によっては「立憲」も)は低いところで5%、多いところで11%程度までしか投票に来ていないということです。さらに、多いところで中道支持者の3割程度は自民党に投票し始めていまして、このあたりの数字を見て「これは与党の負けはないのではないか」と思いました。

【図表】全国比例:出口調査推移
筆者提供