年間23億円を役員会議で浪費している企業

「私は、業務と個人についての近況報告を廃止しました。それで誰も不満は感じなかったようですし、その分で浮いた時間はもっと関連度と重要性の高いことに使えるようになりました」
フランスの製薬企業、ブランドチームマネージャー

本書の第1章で、一年のうち30万時間を費やし、年間1500万ドル〔約23億円〕前後のコストを使っている役員会議の事例について触れた。この役員会議で掲げられていた目的は、「事業のあらゆる面について最新情報を伝達する」ことだった。

この役員会議について個人的に知っているわけではないが、その目的設定が、スターグループ型にありがちなたくさんの事項を生み出している可能性は高い。つまり、最新情報と状況の再確認だ。会議の目的がこれなら、そのほとんどはメールかファイル共有で達成できてしまう。毎年30万時間、1500万ドルを費やす意味はあるのだろうか。役員会議が、こんなことに時間を使っていていいのだろうか。

「途中退OK」にするとムダを減らせる

2 議題が出席者の全員ではなく一部にしか関連しない場合

議題によっては、複数人の対話は生まれるが、全員が関わるわけではないものもある。議論に値する内容ではあるものの、それが全員にとってというわけではない。そのアジェンダについて知らなくていい人に情報を提供し、時間をムダにする結果になる。もともと無関係な人まで巻き込まなければならなくなるので、意思決定の良し悪しとスピードを損ねる可能性もある。

自分が会議リーダーであれば、この議題に直接関わる一部の出席者だけで話し合う会議を別途開いたほうがいい。

全員に関連する議題を会議の最初にもってくるという手もある。そうすれば、一部の出席者は途中退出でき、残った出席者は自分たちにだけ関連する問題に専念できるからだ。

3 議題が出席者の全員に関連する場合

全員が発言した議題があるようなら、朗報だ。理想的な会議の土台になる議題といえる。会議は本来、出席者の全員に関連する議題だけで成立しているのが理想的だ。

かといって、議題の関連度が高く発言が活発というだけで、対面会議を開いて対応する必要があるとは限らない。いつでも、次の点を確認しよう。

・ その議題を扱うのに、会議は最善の手段か?
・ 権限のある個人や少人数チームで対処できないか?
・ テクノロジーを使って対面会議を代替できないか、出張は減らせないか?