皇族確保策とも切り離せない「参政権」

ところで永田町ではここ数年間、「一定の皇族数」確保に向けた議論が行われている。大きな論点の一つは、女性皇族がご結婚なさってからも身分を保たれる場合に、その夫・子をどう処遇すべきかというものだ。

筆者としては、夫子も皇族にすることを提唱してきた立憲民主党が、その理由として「民間人のままでは参政権などを行使できてしまう」という点を挙げていることに触れねばならない。

「選挙権や被選挙権、あるいは職業選択の自由、特にこうした部分は、いわゆる政党や宗教団体、営利企業を主宰することが自由であります。こうしたことが女性皇族の皇族としての品位や政治的な中立性に重大な影響を及ぼす事態が生ずる可能性がある」――衆議院議員・馬淵澄夫氏(令和7年2月17日の全体会議にて)

その一方で全体会議では、参政権を含む基本的人権を尊重するためには、むしろ皇族にしないほうがよいのだ――という考え方も示されている。

どちらの立場も、皇族ならば参政権をお持ちにならないということを大前提にしている。この事実は残念ながら、君主一族の基本的人権がいっそう論じられるようになってきた今なお、日本の政界が皇室制度について幅広く議論できていないことを意味しよう。

高市自民大勝で皇室の変貌は必至

先日の総選挙で高市自民党が歴史的大勝を収めたことにより、旧宮家との養子縁組案、直接の皇籍復帰案の実現可能性がますます高まった。もしも女性皇族の夫子までをも皇族とすることになれば、皇室はかなり大規模なものに変貌するであろう。

そのうえで皇室の方々がみな参政権を認められないとなれば、権利を制限される人数は西欧君主制の比ではないほどの多さになってしまいそうだが、はたして国会の結論はどうなるのだろうか。

2019年の新年一般参賀
写真=iStock.com/Tom-Kichi
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