散歩コースを特定する驚愕の調査力

秀吉は〈いかにもして宮仕えばや〉、どうにかして信長に仕えたいと思ったのだけど、〈かくいうべくたつきもさらになかりければ〉、取り立てて言うほどの人脈、手づるもない。

すると、信長が川沿いの道を逍遥(散歩)して帰る途中で、「宮仕えの望みあんなると高くのたま」った。信長は馬に乗っていたと思われますが、おそらく秀吉は信長の散歩コースを調べて、ここなら声が届きそうだという直訴に適した場所で待ち構えていたのでしょう。

そこで「信長さまに仕えたいー。宮仕えの希望がありますー」と大声で叫んだのです。すると、信長が「我に仕えんや。いかさま思うところもありなん」、お前、俺に仕えたいのか、と応じた。