体調不良が伝えられる創価学会の池田大作名誉会長(85歳)の近著『多宝抄 第三の人生を謳歌する友に贈る』(光文社)が売れている。

「発売前から予約が殺到。初版3万部が完売し、発売前に、さらに2万部増刷しました。内容は池田氏が昔書いた随想などを集めたもの。ただ最近になって新たに池田氏が書いたと言われている部分もあるので、多くの学会信者が購入したのでしょう」(光文社関係者)

創価学会は、政府与党の一角を占める公明党の支持母体。学会の最高権力者・池田氏は今も公明党に対し大きな影響力を持っているが、2010年5月以降、公の場に姿を見せず、重病説が絶えない。

「今年7月7日と8月7日に学会施設で池田夫人と学会幹部らが同席して池田氏が勤行したとされ、学会機関紙『聖教新聞』に、池田氏が手を合わせて題目を唱えていると思しき写真が掲載されましたが、そこでの池田氏の“肉声”は伝えられていません。写真を掲載したのは池田氏の健康をアピールするためでしょうが、判断力を含め本当の健康状態は写真だけではわかりません」(学会関係者)

事実上の“池田不在”を受け、学会内外で注目を集めているのが11月18日の創価学会創立記念日。「現在、建て替え中の東京・信濃町の学会総本部が創立記念日に完成するのに合わせて、学会の次期会長を含む大幅な首脳人事を行うのではないかという観測が広まっている」(学会関係者)というのだ。

ジャーナリストの乙骨正生氏も「池田不在で弱まっている学会の求心力を保つには人心一新が効果的。当分、選挙もないので人事が行われる可能性はあります」と前置きして、こう語る。

「原田稔会長は2期目の途中だが、以前から健康不安がささやかれています。原田氏は典型的な学会官僚で、組織を無難にまとめていく安全運転型。でも72歳と高齢でマンネリ感もあり、以前から谷川佳樹学会事務総長(57歳)か正木正明理事長(59歳)に交代するのではないかとささやかれてきました」

谷川氏と正木氏はともに創価中高卒。大学も谷川氏が東大、正木氏は創価大卒という学会エリートだ。「官僚的な谷川氏に比べ正木氏は人当たりがいいとされる」(乙骨氏)が、現状では谷川氏が本命視されているという。果たして池田氏のお眼鏡にかなうのはどちらか。

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